私の気持ちはわかって貰えないと諦めて、母に従いながらも家での生活は疲れ果て、朝起きるとぐったりしていたから、学校へ行きたくなかった。
元気な友達といると消耗するので、静かにして体力を温存しなければ、帰宅してから持たない。
毎日何時間も練習し、食事は家族と別に15分でとり、宿題をすると一日終わる。
母の思い通りの子供でいればご機嫌で、条件付きの愛、コントロールされていた。
溜め込まれたストレスと、ありのままで母に愛されたい願望は屈折した反抗になり、ピアノをやめたくなり、準備してきた音楽高校への受験はしないところまでいってしまったが、高校で自由になれたら、音楽を求めている事に気付き、自分の意志で芸大入学に至った。
後で聞いたら、つねったり叩いたり外に立たせたりはしてないと言い、全く覚えていなかったが、可愛いなんて一度も思った事なかった、そんな余裕なかった、心を鬼にして厳しくし、寝顔を見ながら泣いていたと言う。