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    私が小学五年生の秋の事。

    学校から帰宅して、毎日聴いているFM放送を、母から聴くように言われていてラジオをつけた。

    疲れていたので、ソファーにゴロンと横になって聴いていた。

    すると、綺麗な音、不思議な感じ…最初は、そんな風に思いながら聴いていたのだが…だんだんと…え⁉️何…この深い静けさ…???

    横になっていられなくなって、ソファから見える庭を見ながら聴いた。

    凄い…音なのか、何なのこれ、空気が漂っている…宇宙だ😨深淵に、立たされた瞬間だった。

    胸がズキンとした!💘!

     

    音楽とはこういうものだと教わった瞬間だった。

    ピアノの音なんだけど違う、魂の音だった。

    それはそれは美しく、魔法にかけられてしまい、私はどこかに連れて行かれてしまった。

    はっと気がついた時、演奏が終わっていた。

    その時だった。

    私、この人みたいになる‼️ 決めた❗

     

    音楽の力って何て凄いのかとびっくり😱子供の私の人生観が一瞬でガラリと変わってしまったのだから。

    今でも演奏を、鮮明に覚えている。

    ブラームスの小品だった。

    特にa-mollは、素晴らしい演奏だった💫

     

    後でわかった事だが、ルドルフ・ケンプは、何とアントロポゾフィー(シュタイナー思想)を研究していた人智学徒だった。

    私が30代から学び始めた思想だ。

    人智学者、高橋巌先生と話していたら、私が好きな指揮者、ブルーノ・ワルター、作曲家スクリャービン等も人智学徒、音楽家には、多い事がわかった。

    ルドルフ・ケンプの演奏を聴いた、このショッキングな出来事が、私の原点である。